車検にかかる時間はいったいどのくらいなのでしょうか。ポイントは、「法定24ヶ月点検は事前にできているのか?」「また、今後注意が必要になりそうな箇所まで整備したいのかどうか?」、といったところになりそうです。
点検整備をせずに車検という検査だけを通すのであれば、最速15分間といった業者もありますし、また、「法定24ヶ月点検をもとに、必要最低限の整備」+「車検」といった、“点検つき車検”をおこなう業者もたくさんあり、それぞれ「1日車検」「60分車検」など、いろいろなサービス名称がついていますので、各業者に問合せしてみましょう。
ディーラーに車検を依頼する場合は、車を前日から預かるなどし、しっかり点検・整備を行い、かつ修理箇所もくわしく診断してもらえます。時間や料金はかかりますが、最も信頼できるといえるでしょう。
さらに、自分で車を陸運支局に持ちこみ、車検をうける「ユーザー車検」といったものも最近注目されていますが、これにはメリット・デメリットがあります。まず、業者を通さずに自分で点検整備や手続きをしなくてはなりません。その分費用も時間もかからずにすみますが、この「ユーザー車検」、なれない人は印紙の購入などに手間どると思いますので、予約時間から1時間以上の余裕をもって陸運支局に行ったほうがよさそうです。
手慣れた人なら手続きから車検証受け取りまで、1時間程度で全部済んでしまうそうですので、“車に関して知識がある(自分で整備ができている)”、“部品交換や修理の必要がないとわかっている車である”といったケースの人に「ユーザー車検」はお勧めです。
うっかりしていて車検を切らしてしまった、車検切れの車を中古で買った、などなど、車検が切れてしまった車は、そのまま公道を走ることができません。車検切れのまま公道を走ると“無車検運行”となり、違反点数6点が切られ、さらに6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金が課せられてしまいます。車検が切れた場合の手順をチェックしましょう。
【1・車検切れに気づいたら】
車検が切れてしまった車はどこにありますか?自宅の車庫などなら、しばらく置いておくことができますが、コインパーキングなどに置いてある場合、運行ができないためレッカー移動になります。また、各ディーラーに連絡すると車両運搬車で取りにきてくれる場合もあります。
【2・自賠責保険(自動車損害賠償責任保険)の確認】
車検が切れている車は、おおくの場合、自賠責保険も同時に切れているものです。自賠責保険に入っていないと仮ナンバーの取得ができません。自賠責保険が切れているかどうかを自賠責保険証明書などで確認し、切れていたら自賠責保険に加入しましょう。
この際、25ヶ月契約で加入します(車検場まで車を運行する期間の日付が、自賠責保険にてカバーされているようにします)。自賠責保険は、各種保険会社・ディーラー各店・車やバイクの販売店・修理工場・郵便局・また、一部インターネットやコンビニエンスストアでも取り扱っています。
【3・仮ナンバーの申請】
最寄りの市区町村役所、または一部の出張所(出張所の場合、取り扱っていないところもありますので、事前に申請可能か連絡してから行きましょう)にて申請することができます。おおよそ5~10分前後で取得できます。以下の必要書類を揃えてください。
●自動車臨時運行許可申請書(窓口においてあります)
●切れた車検証(または「抹消登録証明書」「譲渡証明書」「自動車検査証返納証明書」「通関証明書」など、車を確認できる書面)
●自賠責保険証明書
●運転免許証
●認印(三文判でOKです)
●印紙代(おおよそ750円です)
※ちなみに、仮ナンバーは事前申請ができません。たとえば「金・土・日」の3日間に仮ナンバーを使用したい場合、金曜日当日に申請しなければならないのです。金曜日前日の、木曜日などに申請しても「金・土・日」使用の許可はでませんので注意しましょう。
【4・仮ナンバーを取り付ける】
仮ナンバーを取得されましたら、車両前後のナンバープレートのところに取り付けるか、前方・後方の見える位置(フロントガラス)に置くなどします。
【5・車検場までの運行】
仮ナンバーの有効期限は、市区町村によりますが、発行された日からおおよそ3~5日です。仮ナンバーをつけたら車検場まで車を運転することができます。
「駐車違反で車検が受けられない!」といったケースがあります。それは、警視庁による“車検拒否制度”というものです。放置駐車違反をして、違反金を滞納し、なおかつ督促を受けたことがある場合、車検のときに「放置違反金の納付などを証明する書面」を明示しなければ車検をうける(車検証の返付をうける)ことができません。
「放置違反金の納付などを証明する書面」は以下のとおりです。
●領収証書
指定金融機関などの窓口で違反金を納付したときに発行されるもの
●納付・徴収済確認書
滞納処分により違反金を納付/徴収したとき、または上の“領収証書”などを紛失したときに発行されるもの
また、これらの書面が届くのを待たずに車検代行の手続きをした場合、車検場で検査に合格しても、運輸支局などで車検が拒否されてしまい、車検証が受けとれないことがあります。違反金を指定金融機関の窓口などで納付してから、公安委員会で納付を確認できるまで、おおよそ1週間前後かかってしまうこともありますので、トラブル防止のためにも、車検拒否対象になっていないかどうか確認しましょう。
車検に通らない車とは、どのような車でしょうか?以下のような項目があげられます。なお、カーショップなどで買う、純正でない部品でも、車検対応であれば書類がついてきますので、車検時に提出しましょう。
●駐車違反の反則金が未納である(車検拒否対象である)。
●フロントガラスに不具合がある・・・車検証票以外のステッカーなどを貼っている(フロントガラス以外ならOKです)。ヒビ割れがある、など。
●フロントガラスや、運転席・助手席の窓に、透明度70%以下の着色フィルムを張っている。
●ウインドウに著しいキズやヒビがある。
●エンジンルーム内に問題がある・・・エンジンオイル・冷却水・バッテリー液・ブレーキフルードの量などは適当でない。また、オイル漏れがある、など。
●ボディの形状・・・全長・全幅・高さが車検証と著しく違うものになっている場合など。
●規定外のマフラーをつけている。
●規定外のスポイラーをつけている・・・車幅より長い、または鋭い突起がある、など。
●最低地上高が9cm未満・・・ボディ下部と路面の間が9cm未満の車。
●規定外のホイールを装着している、またはタイヤ・ホイールが車体からはみ出ている。
●ヘッドライトに不具合がある・・・光軸がずれている、白色や黄色でない色である、両方で明るさが違う、明るすぎる・暗すぎる、など。
●ウィンカーのどれかひとつでも点灯しない、または点灯の速さが速すぎたりする。
●ブレーキライトが正常でない。
●ライト類のレンズにヒビや穴などがある、テープなどを貼っている。
●ブレーキペダルの踏みしろが適当でない、その他ブレーキペダルの具合が悪い。
●シフトパターンがシフトノブ周辺にちゃんと表示されていない。
●規定外のハンドル・・・ハンドルは円形で、直径36cm以上であればおおむねOKです。
●規定外のホーン・・・ホーンスイッチにホーンのマークがない(交換したときや、外国車の場合に注意しましょう)。また、ホーンには音量基準があり、前方2mで90ホン以上・115ホン以下で、連続して鳴り、大きさや音量が一定でなくてはなりません。したがって、ミュージックホーン・エアホーンなどはNGです。
●規定外のシート、シートベルト・・・シートを取りかえたりした場合、しっかり装着されているでしょうか。座席を外すなどして乗車定員が変わっているのに変更手続きがされていないのはNGです。また、4点・5点式のシートベルトは規定外です。
自動車税の納税証明書があれば、全国どこでも車検を受けることができます。ただ、納税証明書には期限がありますので、念のため確認しましょう。また、納税証明書の再発行は郵送でできますが、車検証の再発行はナンバープレートを管轄している陸運支局や軽自動車検査協会でしかできないので注意しましょう(業者などに依頼して代理をたてることは可能です)。
ちなみに、車検を受けるだけなら他県ナンバーでもさしつかえありませんが、厳密にいえば、使用の本拠地が変わったときには14日以内の登録事項変更が義務づけられています。他県に引っ越しをしたときなどは、
●車庫証明をとる
●自動車税を払う(県税にあたるので新居住地であるところの県に納めます。旧居住地で納めた税は還付されます)
などの行動が必要になります。